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2024/12/24
専門家に聞く、2025年の照明トレンド6つ
照明は、空間の印象を大きく左右するだけでなく、居心地や使いやすさにも深く関わる重要な要素です。新築やリノベーションを計画中の皆さん、どんな照明が今後のトレンドになるのか気になりませんか?受賞歴のある照明デザイン事務所 aeco light株式会社 の創設者であり、次世代照明計画ツール「CHUBIC」を開発したジミー・チュー氏が、そのヒントをお届けします。
2014年からラグジュアリーブランドやミシュラン星付きレストラン、高級ホテルの照明を手掛けてきたチュー氏が語る、建築プロ必見の2025年照明トレンド。その詳細をご紹介します。
1. 有機的なデザイン
2025年には、自然の形や素材を活かした照明デザインが注目されます。丸みを帯びたフォルムや木材、石、ラタンなどを使用した柔らかなデザインが、空間に温かみと落ち着きをもたらし、さまざまなインテリアと調和します。このバイオフィリックデザインの流れは、ブラケットライトやペンダントライトにも広がり、枝や葉といった自然の要素を取り入れることで、屋内に自然の癒しをもたらします。
Pro tip: リラックス感や自然とのつながりを促したい空間には、有機的な形やバイオフィリックデザインのペンダントライトを選んでみましょう。
2. スマート照明と自動化
スマート照明技術の進化により、照明も一層便利でエコフレンドリーに。スマホ操作やモーションセンサー付きLED、シーンごとの設定が可能なシステムなど、スマート機能が搭載された照明が人気です。たとえば、帰宅時に自動で点灯する照明や、時間に応じて明るさが変わる設定など、生活をより快適にする工夫が多く取り入れられています。さらに、一部の照明では気分に合わせてカラーテーマを変更したり、時間帯に応じて色温度を調整したりすることも可能です。たとえば、Philips Hueシリーズは、こうした機能を備えた代表的な製品として注目されています。
Pro Tip: スマートランプをベッドの横やデスクに置くことで、上記のような便利な機能を簡単に操作することができます。
3. ミニマルで見えない照明
ミニマリストデザインの影響で、埋め込み型や間接照明といった控えめな照明が人気を集めています。隠れた光源が空間をすっきりと整え、必要な明かりを提供しつつ、視覚的なノイズを抑えます。光源そのものよりも照明効果に重きを置き、さりげなく建築要素を引き立てます。
Pro Tip: リビングやバスルーム、寝室に間接照明を取り入れて、快適さとリラックス感を高めましょう。
4. サステナブルな照明
2025年には、環境に配慮した照明デザインが引き続き注目され、持続可能な素材や省エネ技術を活用した照明がトレンドに。再生木材や竹などの持続可能な資源、リサイクル金属、環境に優しいガラスを使用した照明器具が、スタイルと環境意識を両立させています。また、ヴィンテージスタイルのLEDフィラメント電球も、クラシックな魅力と現代のエネルギー効率を兼ね備えた選択肢として人気です。
Pro tip:無垢材や未加工の素材で作られたシャンデリアをミニマルな家具と組み合わせて、コントラストでその自然美を引き立たせましょう。
5. ヴィンテージやレトロなデザイン
ミッドセンチュリーやアールデコなど、クラシックなスタイルが再び脚光を浴びています。これらのデザインは、LED技術と組み合わせることで、現代のインテリアにもマッチするよう進化。温かみと個性を空間にプラスし、他にはない独自の雰囲気を醸し出します。
Pro Tip: キッチンや寝室にヴィンテージの照明器具を取り入れて、シンプルなレイアウトに温かみと個性をプラスしましょう。
6. 機能的な屋外照明
屋外照明には、装飾性と機能性を兼ね備えたデザインが増えており、パティオや庭を美しく演出します。
複数の光源を組み合わせたレイヤード照明や、タイマー設定、モーションセンサーによるスマート機能が取り入れられ、シーンに合わせた柔軟な操作が可能です。
2025年の照明トレンドは、持続可能なデザインと機能性を重視し、生活をより豊かにするための重要な要素として進化しています。
Pro Tip: パティオや庭を引き立てるために、レイヤード照明を使ってみましょう。複数の光源を組み合わせることで、深みと立体感を出し、更にタイマー設定やモーションセンサー機能を使えば、用途に合わせた柔軟な照明が楽しめます。
まとめ
2025年の照明トレンドは、デザイン性と機能性を両立し、生活をより快適で豊かなものにする方向へ進化しています。有機的なデザインやスマート機能、ミニマルな照明、持続可能な素材の使用など、これらのトレンドは美しさだけでなく、環境やユーザーのライフスタイルにも配慮したものばかりです。これらを参考に、自分の空間に最適な照明スタイルを取り入れて、より心地よい環境を作り上げてみてはいかがでしょうか。