2024/06/06

そのまま真似できる! 失敗しない照明設計の流れ

照明設計、何から始めますか?


照明をデザインする際、最初に何を考慮すべきか迷いますよね。明るさを決める?イメージを書き込む?平面図を読み込む? 実は、照明設計の成功は「はじめ方」にかかっています。

適切なはじめ方をすることで、自然と優先順位がはっきりしてきて、プランニングがスムーズに進むのです。では、どんなところからスタートするべきなのでしょうか?

照明デザインファーム aeco light株式会社の代表チュー氏が、照明のプランニングを圧倒的に簡単にする進め方を解説します。

照明設計は「問題定義」にかかっている

弊社では、照明デザインを依頼された際、「小さな子供がいる住宅の照明設計をお願いしたいんだけど、どんな器具を選択したらいいかな?」といった具体的なプロジェクトが突然始まることがあります。デザイン性が求められない機能だけの空間の場合、図面を見て単純に明るさを決めることもありますが、このようなアプローチだと、最終的にどの照明器具をどんな色温度で選ぶべきか迷ってしまいます。

人それぞれのやり方がありますが、弊社の照明デザイナーが実践しているのは、「問題定義」から始めるアプローチです。

アインシュタインの思考法


皆さん、このアインシュタインの言葉を知っていますか?
アインシュタインは、「もし巨大な惑星が一時間以内に地球に衝突し地球上のすべてを破壊すると言われたら、あなたならどうしますか?」という質問に対し、「55分は問題を定義することについて考えることに費やし、残りの5分で解決策を試みるだろう」と答えました。

そうです、照明プランニングで最初に考えるべきことは、「何をどこに配置するか」ではなく、「住む人がその場所で何をするか」です。

具体的には、以下のステップで進めます。


このSTEPで進めば、慣れている方であればプランニング作業を20分で設計が終わらせることができます。照明設計のステップを具体的に見ていきましょう。


Step 1 部屋の「機能」を定める

この機能はお客様のヒアリングを基に決めていきます。まずは平面図を印刷して、メモを取る方法をお勧めします。

このステップの目的は、部屋で何が行われるかを明確にすることです。


例えば、リビングルームではリラクゼーションに適した照明、キッチンでは作業効率を高める明るい照明が求められますが、具体的な行動をイメージしてみて、リストアップすることをお勧めします。また、頻度別で作業を細かく区別して、「メイン作業」と「サブ作業」にわけることで、優先順位がわかりやすくなります。


Step 2 部屋の「機能」を元にメイン・サブの照明ゾーンを決める

部屋の機能が決まると、次は光の当るところのイメージ「照明ゾーン」を書き込んで行きます。メインだけに集中してしまうと、明るいところ暗いところとバラつきが出やすくなってしまうため、サブも定めて部屋全体に光の「ムラ」をなくすようにすします。導線もしっかり確保できるようにするのが重要です。

特にLDKのようなプロジェクトであれば、重要なメインとなる場所が多いため、先程1で決めた、頻度・重要度から”優先順位”を決めて、照明ゾーンを決めることをお勧めします。



Step 3 照度・色温度などのスペックを決める

各空間の活動に最適な照度を設定します。たとえば、リビングでのくつろぎには30-75ルクス、読書や勉強には300-500ルクスが適切です。


照度を決めるポイント


ポイント①

明るさはサブよりメインのゾーンが明るくなるようにします。


ポイント②

「空間全体」の推奨照度を基準にするのではなく、空間で「何をするか」を基準に見ることが重要です。

例)❌リビングルーム=30-75ルクス ⭕️読書・勉強=300-500ルクス このように、「機能」を果たす照度に設定します。


ポイント③

色温度も空間の機能に応じて選びます。

  • 温かい色温度(1800K - 3000K):リビングルームや寝室など、リラックスするための空間に理想的です。

  • ニュートラルな色温度(3100K - 4500K):お風呂やキッチンなど、タスクを行う場所に適した明るくクリアな光を提供します。

  • 冷たい色温度(4600K以上):集中して作業を行うオフィスや勉強部屋に最適です

家庭内の全般照明基準についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事がおすすめです。




Step 4 スペックに当てはまる照明器具を選定、配置


最後に、最適な照明器具を選び、計画に基づき適切な位置に配置します。

ここからのプランニング作業は、照明設計支援 WEBツール「CHUBIC(チュービック)」を使って行います。下記のプランは、CHUBIC上で平面図をアップして、照明器具を平面図に足していくドラッグ・アンド・ドロップ操作を使って、作成しました。

無料版であれば誰でもブラウザ上から利用できるので、非常に便利なツールです。


照明器具を選ぶ方法

器具メーカーのカタログを見てみることもできますが、素早く目的にあった器具を見つけるには、器具の検索が自動化されているCHUBICのデジタルカタログをお勧めします。照度、色温度や価格などを選ぶだけでフィルタリングされるので、求めている照明器具をより迅速に見つけることが可能になります。

さらに、部屋のタイプを入力すると、実はCHUBICは部屋に合った照明器具を自動手的に絞り込み、そこから間取り図に配置することができます。つまりこのツールを使うことで、器具に関する専門的なナレッジがなくても、ささっと部屋にあった照明器具を選ぶことができるようになります。



器具を配置をする際のポイント

メインの場所が十分な明るさになるように、メインのゾーンから照明器具を選び、配置をしていくのをお勧めします。

寝室とキッチンは特に、配置場所に注意しましょう。

寝室の場合は、枕の真上に照明器具を配置してしまうと、消した時とつけた時の差が激しくなり眩しくなりすぎてしまうため、枕の真上に照明器具は配置しないようにすることをお勧めします。

キッチンの場合、シンクの真上に器具を置いてしまうと、人が立った時に手元を照らす明るさが影で遮られてしまいます。そのため真上ではなく、手元に光が当たる位置、真上から少しずらした場所に配置をします。



【おまけ】照度を再チェックする便利裏技

STEP3で各部屋の機能を果たすための照度や色温度を決める方法についてお話ししましたが、実は照明設計支援ツール「チュービック」を使うと、自動的に照度が計算されるため、照度設定のミスを防ぐために役立ちます。

器具を選択して平面図に配置すると、照度はビジュアル化され、JIS規格に適合しているかどうかも一目でわかります。

明るさのミスを防ぐことができ、STEP4の設計作業のスピードが倍以上に上がるので、ぜひ無料版を使ってみてください。



まとめ

照明計画は非常に複雑な業務のため、取り組んでいるうちに、迷路に入り込んでしまうことがよくあリます。そこで、問題を正確に定義するためのステップを踏むことで、どのような空間でも、迷わずスピーディーに照明設計を進める手法を紹介しました。

「問題がわかれば、答えは半分わかったと同じだ」と相対性理論のアインシュタイン博士が言ましたが、照明設計も同じく、「何のために照明が必要なのか、は住む人がその場所で何をするか」を明確にすることで、答えを得るまでもうあと半分のところへ行けるのです。最初の3ステップを踏まえて問題が正確に「定義」出来たら、「何をどこに配置するか」が自然と答えが出てきます。

このプロセスに慣れて、さらにチュービックにような自動設計ツールを使うことで、何と照明計画を20分で終わらせることができるようになります。

ぜひ工務店や建築家の皆さんも、ご活用ください。



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