CASE STUDY
レストランとは食事を提供する店であり、1,000年も前からこの概念が存在していると思われます。
お店側が販売したい料理を作り、お客さまに提供し、おいしければお客さまがリピートする、という流れは昔と大きく変わりませんが、
従来と最も大きく変わる部分は、インターネットの普及によって、情報が従来よりも手に入れやすく、SNSによって、
お店に対する評価を非常にシェアしやすい状態になっていることです。
弊社は、「アジアのベストレストラン50」や「ミシュラン」に選ばれたレストランの照明デザインを多く担当しておりますが、
照明設計する際、最も重要視しているポイントは、「ユーザー体験」の設計です。楽しい食事は、決して味だけですべてが決まる訳ではない
場合もあり、五感から考える環境作りはとても大事だと考えます。その中の照明設計ですが、例えば上からスポットライトの打ち方によって、
お客さまの影が邪魔になってせっかく見た目も美しい料理がよく見えなくなる可能性もあります。その場合は、あらかじめ光を料理に
集中させ、おいしい料理がよく見えるなど、全てにおいて計算した上で設計するように心がけております。
また、お客さまにとって、お店は居心地が良いかどうか、気持ちよく歓談できる雰囲気であるかどうか、動線はわかりやすいかどうか、
お店で写真を撮りたくなるかどうか、更にその写真をSNSでシェアしたくなるかどうか、きちんと計算した上照明設計をすれば、
お店にとっては必ずプラスの働きになると考えます。たかが照明、されど照明。お客さまがお店に対する全体的な満足度が上がると、
お店の売上にも反映されるはずですので、是非照明の重要さについて再考いただきたいと思います。