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2025/01/15

やっとわかる!ルクスとルーメンの違いをシンプルに解説

照明器具を選ぶ際、器具の種類や色温度だけでなく、「ルクス」と「ルーメン」という指標を理解することも重要です。これらの概念を理解することで、試行錯誤することなく、最適な光の強さと量を確保できます。光の強度は空間全体の雰囲気や使い勝手に大きな影響を与えるため、適切な明るさを保つことが、建築やインテリアデザインの成功の鍵を握っています。

このように、ルクスとルーメンの違いを理解することは、各エリアに最適な照明を選ぶうえで欠かせません。以下で、それぞれの意味や活用法を解説していきます。

ルーメンとは?

ルーメンは、光源が放つ光の総量を表す単位です。簡単に言うと、照明器具が発する光の量を示しており、その光がどこに届くかは考慮されていません。ルーメンの値が高いほど、光源はより明るくなります。室内照明の一般的な光束は1100〜3000ルーメンですが、照明器具の設置高さや照射範囲によっても変わります。また、ルーメンは光効率(消費電力あたりの光量、lm/W)を測る際にも役立つ指標です。

ルクスとは?

一方、ルクスは光がどのように広がるかを示す単位です。1ルクスは1平方メートルあたり1ルーメンに相当し、特定のエリアにどれだけの可視光が届いているかを示します。ルクスの測定は照度が最も高い中心部分で行われ、エリアごとの光の強度を評価するために用いられます。

ルーメンとルクス、どちらが重要?

どちらも重要な指標ですが、用途によって重視するべき指標が異なります。ルーメンは、照明器具の総合的な明るさを把握するために重要で、照明器具の明るさを比較するのに役立ちます。一方で、ルクスは特定の空間における光の強度を示すため、各エリアで必要な明るさを確保し、理想的な雰囲気を演出するために欠かせない指標です。

まとめると、ルーメンは器具の選定に役立ち、ルクスは空間での配置や使用方法に適しています。特に建築やインテリアのプロジェクトでは、実際の空間における体験を重視するため、ルクスがより重要視される傾向にあります。

ルクスとルーメンの使い分け

ルクスとルーメンの違いを以下にまとめます。

  • ルーメン:光源から放たれる光の総量を示し、光源自体の明るさを評価するために適しています。

  • ルクス:特定のエリアに届く光の強度を示し、その空間の照度を評価するのに適しています。

例えば、1000ルーメンの光源が1平方メートルのエリアを照らす場合、そのエリアの明るさは1000ルクスになります。しかし、10平方メートルのエリアに光が広がると、その照度は100ルクスに低下します。


各エリアにおけるおすすめのルクス(照度)

JIS(日本産業規格)には、建物や部屋、さまざまな作業に適した照度の標準が定められています。これらの基準によると、寝室には10~30ルクス、リビングには30~75ルクス、勉強や読書のためには500~1000ルクスが適切とされています。

さらに、家庭内の活動に必要な基本的な明るさ、つまり全般照明の基準値についても見てみましょう。

  • キッチン(作業エリア):500〜600ルクス

  • キッチン(一般エリア):200〜300ルクス

  • 寝室(読書エリア):500ルクス

  • 寝室(一般エリア):100〜200ルクス

  • 子供部屋(遊びエリア):300ルクス

  • リビング(一般エリア):200〜300ルクス

  • リビング(テレビエリア):50ルクス

  • 書斎・読書エリア:500ルクス

  • トイレ・浴室(一般エリア):200ルクス

  • トイレ・浴室(鏡エリア):300〜500ルクス

  • 廊下・階段:100〜200ルクス


ルクスとルーメンを正しく理解することで、具体的な明るさを計画的に選べるようになります。ルーメンは光源そのものの総合的な明るさを示し、器具選びに役立ちます。一方で、ルクスは実際の空間で感じられる明るさを示し、エリアごとの照明設計に欠かせない指標です。

本記事で紹介した知識を参考に、それぞれの空間や用途に合った適切な明るさを取り入れてみてください。これにより、快適で機能的、そして魅力的な空間を作り出すことができます。照明は単なる設備ではなく、空間を活かす大切な要素です。

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